2012年02月23日

抗癌剤の副作用

弁護士 金崎浩之


抗癌剤全般で出現しうる副作用についてまとめる。


1 薬剤アレルギー

①特に、アナフィラキシー反応に注意!

②発症時の対策

・投薬の中止及び全身管理

・エピネフリン、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、昇圧剤、副腎皮質ステロイドなどを投与


2 静脈炎

①薬剤の血管外漏出により生じる。

②血管外漏出が判明したら、直ちに投薬中止

③発症時の対策

・冷湿布などにより冷やす→ 6時間毎に48時間

・壊死性潰瘍、感染症などを合併→ 外科的処置


3 悪心・嘔吐


4 腎機能障害

①特に、シスプラチンに注意

・機序: シスプラチン投与→ 近位尿細管壊死→ 腎機能障害

②予防策

・大量の輸液、利尿薬の投与


5 便秘

①投薬後数日で出現

②重症→ 麻痺性イレウスを発症


6 下痢(重要)

①急性下痢

・投薬後早期に出現

・機序: アセチルコリンの過剰→ 副交感神経刺激→ 急性下痢

・多くは一過性

・対策: 抗コリン薬

②遅延性下痢

・投薬後4日~10日後に出現

・機序: 抗癌剤投与→ 腸管粘膜の傷害→ 遅延性下痢

・イリノテカン(CPT-11)に注意!→ 投薬後4日以降に重篤な遅発性下痢を発症すると生命予後不良

・好中球の減少→ 腸内細菌により敗血症合併のリスクあり!


7 骨髄抑制

①好中球500以下→ 感染リスク上昇

②発熱性好中球減少症

・好中球1000未満、38℃以上の発熱

・敗血症などで致死的になりうる。

③血小板減少


8 脱毛

①投薬後2週間以降

②可逆的→ 元に戻る


9 肺障害

①間質性肺炎、過敏性肺炎、肺水腫

・特に間質性肺炎は致死的となりうる

・イレッサ: 5.8%に発症、2.3%が致死的

②GEMと胸部放射線治療の併用は禁忌

・重篤な肺障害を招く

③対策

・直ちに投薬を中止


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